いまさらでも知っておくべき【2025年法改正】リフォームはどう変わる?「省エネ基準義務化」で知っておくべき3つの重要ポイント

こんにちは!”おうちのせんぱい”です!
戸建てリフォームを検討されている皆様、「2025年4月からの法改正」について、すでにニュースなどで見聞きしている方も多いのではないでしょうか。
特に「省エネ基準適合義務化」という言葉を聞くと、「自分のリフォームが規制の対象になるの?」「確認申請って何?」「費用が高くなるのかな?」といったさまざまな疑問や心配が頭をよぎりますよね。
私たち「おうちのせんぱい」編集部は、この法改正が皆様の住宅リフォームに具体的にどのような影響を与えるのかを、「自分ごと」として理解できるよう、最新情報と専門家の知見を基に詳しく解説します。
結論からお伝えすると、この法改正は一見すると「規制」に見えますが、実は皆様の家をより快適に、より安全に、そして何よりも価値あるものに変える「絶好のチャンス」なんです!
さあ、2025年のリフォームで知っておくべき3つの重要ポイントを一緒にチェックしていきましょう!
結論ファースト:リフォームは「適合義務」の直接的な対象ではない
まず、最も皆様が気になるであろう「リフォームは省エネ基準適合の義務化の対象になるのか?」という疑問に、きっぱりお答えします。
2025年4月以降に着工する原則すべての住宅・建築物について、省エネ基準適合が義務付けられました。これは、脱炭素社会実現に向けた国を挙げての大きな一歩です。
しかし、皆様が一般的にイメージされるリフォーム(壁や床の張替えなどの改修工事)が、この「省エネ基準適合義務」の直接的な対象になるかというと、そうではありません。
省エネ基準適合が義務付けられるのは、あくまでも新築、または増改築を行う場合です。
ですが、ここでホッと一息つくのはまだ早いです。この法改正の波は、リフォーム(修繕・模様替え)の手続きに大きな影響を与えています。特に、これまで確認申請が不要だった戸建て住宅の大規模な改修については、「建築確認申請が必須となる」という点で、計画の進め方が大きく変わりますので注意が必要です!
変わる!リフォームの進め方と適合の要否を分ける3つのパターン
皆様が計画されている工事内容に応じて、法改正の影響は以下の3つのパターンに分けられます。ご自身の計画がどのパターンに該当するか、チェックしてみましょう!
パターン1:「増改築」を行う場合:省エネ基準適合が必須!
既存の建物の床面積を増やす「増築」や、建て替えに近く骨組みを残して作り替える「改築」を行う場合は、省エネ基準適合義務の対象となります。
- 適合対象となる範囲は?
- 改正後の大きな変更点として、増改築を行う部分のみが省エネ基準に適合すればOKとなりました。建物全体を適合させる必要はありません。
- 例外となる規模
- 床面積が10㎡以下の新築・増築は、適合義務の対象外となる予定です。物置やサンルーム程度の増築であれば、そこまで心配しなくても大丈夫そうです。
パターン2:「大規模な修繕・模様替え」を行う場合:建築確認申請が必須に!
一般的に「フルリフォーム」や「スケルトンリフォーム」と呼ばれる工事は、建築基準法上「大規模な修繕・模様替え」に該当する可能性があります。
今回の法改正(通称:4号特例の縮小)により、木造2階建て以上の戸建て住宅でこの大規模な修繕・模様替えを行う場合、2025年4月以降に工事に着手するものは、新たに建築確認手続きが必要となります。
この確認申請の手続きが、工事のスケジュールや費用に大きく関わってくるため、最も注意が必要です!
確認申請が必要になる工事(過半を超える改修) | 確認申請が不要な工事(大規模な修繕・模様替えに該当しない) |
スケルトンリフォーム(柱や梁などの主要構造部分の交換、増設など) | 水回りのみのリフォーム(キッチン、トイレ、浴室の交換) |
屋根の葺き替え(垂木にまで及ぶような改修で、改修面積が過半となる場合) | 屋根ふき材のみの改修、カバー工法による屋根改修 |
外壁の張り替え(壁を構成する主要な材にまで及ぶ改修で、改修面積が過半となる場合) | 外壁の塗り替え、外壁材のみの改修、外壁の内側からの断熱改修、カバー工法 |
出典:増改築.com
大規模な修繕・模様替えとは、「主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根または階段)の一種以上を、過半(2分の1超)にわたり修繕・模様替えすること」を指します。
もしご自身の計画がこれに該当しそうであれば、まずはリフォーム会社に確認申請が必要か相談しましょう。
パターン3:部分的な性能向上リノベーションを行う場合:省エネ基準を満たすべし!
大規模な修繕・模様替えに該当しなくても、断熱窓への交換など、部分的に省エネルギー性能向上リノベーションを行う場合は、その改修部分について省エネ基準を満たす必要があるとされています。
これは、国が既存住宅の性能向上を強く推し進めている証拠。この流れに乗ることで、補助金制度の恩恵を最大限に受けられる可能性が高くなります!
何が変わるのか?:費用、快適性、そして家の価値
法改正や国の政策は、リフォームの質と価値を大きく変えます。これは、私たちにとって「負担」ではなく「得られるメリット」として捉えるべきです。
メリット1:初期費用は上がっても、長期的な光熱費が劇的に下がる!
高性能化のための改修は初期費用が増加する傾向がありますが、これは長期的な光熱費の削減によって数年~十数年でペイされる可能性が極めて高いです。
- 光熱費の節約効果は?
- 試算例によると、東京都23区等では、省エネ基準適合住宅で年間46,000円〜96,000円の節約、ZEH水準では年間53,000円〜107,000円の節約が期待されています。
- 費用を軽減する方法は?
- ご安心ください!2050年カーボンニュートラル実現に向け、政府は補助金、税制優遇、融資を総動員して断熱改修を推進しています。特に、国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携した過去最大級の補助金制度(先進的窓リノベ事業や子育てエコホーム支援事業など)は2025年も継続・予定されており、これらを活用することで費用負担を大幅に軽減できます。
メリット2:健康と快適性が向上し、命を守る家になる!
断熱性が向上した家は、法律の遵守だけでなく、住む人の健康と快適性を劇的に向上させます。
- ヒートショックのリスク軽減
- 断熱化は、冬場の急激な室温変化による血圧変動や脈拍変動(ヒートショックの原因)のリスク軽減に繋がると報告されています。寒いお風呂やトイレがなくなることは、ご家族の健康を守る最重要ポイントです。
- 結露・カビ・ダニの抑制
- 高防露性により結露の発生が抑えられ、カビやダニの発生も抑制されることで、アレルギーなどとも無縁な健康的な暮らしが実現できます。
メリット3:家の資産価値が上がる!
断熱化による性能向上は、不動産価格の上昇にも繋がった事例が報告されており、家の資産価値の維持・向上に効果的です。省エネ性能が可視化されることで、売却時にも有利に働く可能性が高まります。
リフォーム成功の鍵:複雑化する手続きに対応できる業者選び
法改正後のリフォームを成功させるためには、手続きの煩雑化に対応できる業者選びが極めて重要になります。
1. 法改正と建築確認申請に精通した業者を選ぶ
2025年4月以降、大規模なリフォームで建築確認申請が必要となるため、確認申請の経験や実績が豊富な業者を選ぶことが不可欠です。
- 審査期間に注意!
- 確認申請手続きには申請費用や審査期間がかかり、自治体によっては3か月から6か月かかるケースもあります。時間的余裕をもって対応できる業者が必要です。
- 既存不適格への対応力
- 増改築を行う場合、既存の建物が現在の法令に適合しない「既存不適格」となっているケースが多く、専門的な知識と手続きが求められます。特に、既存不適格の規定を現行に適合させると建築主の負担が過大になる場合があり、「既存建築物の緩和」措置が適用されることがあります。この緩和措置の適用経験があるかどうかが、プロの判断基準です。
2. 構造と補助金に強い専門家を選ぶ
木造の性能向上リノベーションは、建物の軸組(構造部)を触る工事であり、「人間でいう心臓の手術をするような難易度の高い工事」です。
- 構造を熟知したプロの採用
- 木造改修専門のスタッフや職人、そして木構造を熟知した設計者や現場監理者がいる会社を選びましょう。単なる内装業者ではなく、「性能向上リノベーションの専門家」であるかどうかが重要です。
- 補助金申請と品質確保に対応できるか
- 補助金制度を最大限に活用するためには、申請手続きに慣れている業者を選ぶことが重要です。
- また、安心・安全な工事のために、リフォーム瑕疵保険が使える会社かどうかを確認しましょう。この保険は、第三者検査員による現場「検査」があり、一定の品質が担保されるため安心です。
まとめ:法改正は快適な暮らしと資産価値を守るチャンス!
2025年4月からの法改正は、特に大規模な改修を計画されている方にとって、建築確認申請の必要性と省エネ基準適合への意識を高めることが求められます。
手続きの複雑化や初期費用の増加という「負担」はありますが、これは同時に、住まいの安全性を確保し、断熱性・快適性を向上させ、長期的な光熱費を削減し、資産価値を守るための絶好の「チャンス」と捉えるべきです。
リフォームを成功させるには、法改正の内容を理解し、その知識と高度な技術力を兼ね備えた信頼できるパートナー(業者)を見つけることが、最も重要な鍵となります。
あなたのリフォーム計画は、「大規模な修繕・模様替え」に該当しそうですか?まずは信頼できる業者に相談してみましょう!
出典:
https://www.zoukaichiku.com/kaisei
https://www.yonemoku.co.jp/reform/news/5170
https://www.jhf.go.jp/files/a/public/jhf/400372122.pdf
https://www.hgm-press.com/wp-content/uploads/2025/04/202505_daikiboweb.pdf